ブリンダ・クンダの庭園
ブリンダヴァンでの2年
ブリンダヴァンに住み始めて2年が過ぎました。
本当に色々なことがありましたが、もう少しで日本でのアートのお仕事がはじまるために今年はこれからほとんどの時間を日本で過ごすことになりました。
2年間インドで過ごした後で、ブリンダヴァンを一定の長い期間離れることは不思議に感じられます。
ブリンダヴァンに住み始めた2年前は「インドに住んでいるなんてとても不思議!」とよく思ったものですが、色々な不便があるにも関わらず、なぜか住み心地が良いインドです。
私のように感じる人達がたくさんいるのでしょう。ここブリンダヴァンは長期滞在している外国人がたくさんいます。他のインドの都市やより有名な観光地よりも小さな街なので、ブリンダヴァンに住んでいる外国人同士は、自然と顔見知りになっていたりします。
はじめはこわごわと買い物をしていたものですが、今ではお店のおじさん達とも仲良くなり、安心して買い物をできるようになりました。
もうすぐ日本で長期滞在するということもあり、ブリンダヴァンの周辺の訪れてみたかった聖地へ足を運ぶことになりました。
近所にあるマスタードのお花畑
季節は4月。
4月というと、日本では桜が咲き、気温が暖かくなり始めて過ごしやすい気候の季節です。
しかし、ブリンダヴァンのあるデリー周辺の北インドの地域では4月から猛暑が始まります。
意外と思われるかもしれませんが、北インドにはしっかりと寒い冬があります。
寒い日には6度くらいまで下がります。
冬の夜にはよく濃い霧があたりを覆います。
濃霧がたちこめ、3m先も見えないくらいの時もありました。
インドの冬は徐々に11月から始まり、2月まで続きます。
一番寒いのは12月と1月で、2月からは少しずつ暖かくなり始めます。
そして3月からは春になり、つかの間の過ごしやすい季節になります。
しかし、3月は「ホーリ」という色の祭典が行われている季節です。
カラー・フェスティバルとも呼ばれているホーリは春を祝い、カラフルな色の粉や液体をお互いにかけあう、という春のお祭りです。
街中が色で染まり歓喜と熱気で包まれます。
お寺に行くと、容赦なく色の液体か粉をかけられるので、全身が色で染まることになります。
フェスティバルの当日は、街中でも、お互いに色をかけあうので、すごい盛り上がりようです。
ホーリ祭の日、通りで色をかけあう人たち
しかし、実は私、このホーリがとても苦手です。
外国人は特に地元の人達に狙われるので、子どもたちなどに水鉄砲などで色をかけられて、家に帰ってきてから体と服を洗うのがとても大変です。
地元の人たちもお互いに色をかけあうので、何日か色が落ちていない状態で日常生活に戻ることになります。
よく行くアーユルヴェーダのお店の店員さんは、ホーリの次の日にお店に行くと眼鏡と顔の部分が真っピンクに染まっていました。「5回もお風呂に入って洗ったけど、まだとれないんだ」と笑っていました。
お寺の広場で色をかけあう人々
3月のホーリの季節にお寺に行くと、お参りどころではなくなってしまいます。
ということで、私は今年のホーリは家からなるべくでないようにしていました。
4月になって、やっとホーリーも過ぎ去って、落ち着くかなと思いきや、急に気温が熱くなって猛暑が始まります。
インドの春は本当に短いです。
4月からみなさんエアコンをかけて生活をし始めます。
もちろん、エアコンがない家もあるので、そんな家では天井にある大きなファンを最大限活用して、生活をしているようです。
インドにはエアコンに手がとどない人のために、「クーラー」という不思議な機械があります。機械の中には藁のようなものが入っていて、そこに水を流し入れてファンが回ると、周囲よりも冷たい空気が送り出されるという機械です。
暑い中ですが、4月に聖地巡礼に行ってまいりました。