初めてのインド
インドに初めて訪れたのは、今から6年ほど前の2012年夏のことでした。
いつも一度は訪れてみたいという憧れの土地でしたが、足を踏み入れるには勇気の要る場所でもありました。
行きたいと思ってから何年も経ってから、やっと条件が整い、インドを訪れることになりました。
思った以上に驚きの連続で、インドに初めて行く旅行者に特有の病気(お腹をこわす)にもかかり、街のお医者さんに助けられての旅でしたが、ガンジス川のエネルギーに包まれた荘厳な旅でした。
インドでは色々なことが想像を超えて行われているので、そのダイナミックさが大好きです。
それから何度かインドを訪れ、今回私が滞在しているブリンダヴァンという場所に滞在し始めてから現在、1年半以上経とうとしています。
なぜインドなのか?
「なぜインドなのか?」と聞かれたら、インドに長期滞在している多くの外国人たちはだいたい、ヒンドゥー教の信仰のため、音楽や舞踊、アーユルヴェーダを学ぶためだと答えるでしょう。
私はそのうちで、音楽を学ぶためにインドに滞在しています。
以前インドを訪れた時に、舞踊と儀式をリサーチする旅をしたことがあります。
別の機会ではアーユルヴェーダを体験する旅をしました。
その中で、私はインドのクラシック音楽に最も魅了され、その世界をより深く学びたいと感じるようになりました。
これまでのインドの旅の中でも美しい儀式を体験することができた、2013年のケララとカルナタカへの旅はとても素晴らしいものでした。カルナタカ州では美しく天国にいざなわれるようなトランスダンスの祭祀に巡り会いました。
儀式はどの社会においても人々の生活を営むために重要な要素となっていますが、リチュアルの一つの重要な機能は「神の光(生命の前向きな面)」を賛美することであり、もう一つは、否定的なエネルギー、暗い精神や「幽霊」を浄化することにあります。
インドでの巡礼の旅を通して学んだことは儀式とコミュニティーが強く関係しているということでした。
人々が共同で一つの儀式を創りあげていく過程においてコミュニティーの関係性が深まっていき、人々が持っている物や力を出し、与え合う過程において一人一人の尊厳が深化されていました。
現代社会において都市生活をする 人々が孤独を感じやすいのは、昔ながらの共同体が都市化をとおして薄れてきてしまっているからなのかなと感じました。